思い過ごしも恋のうち

ポケットをいっぱいにしたい高校生 タイトルは真情と魅了された1曲

明星的才能が駆け抜けた航路

せいやさん。

お誕生日おめでとうございます!!

今年もまたせいやさんをお祝いできる喜びを噛み締めています。

昨年はせいやさんの才能についてフォーカスした記事を書かせて頂きましたが、今日は28歳のせいやさんが駆け抜けてきた1年を個人的な印象を交えつつ、ざっと総括してみました。

「#霜降り明星せいや誕生祭」の今日、是非この濃い1年を酒袋の皆さまと共に振り返っていけたらな〜〜という気持ちで書きました!宜しくお願いします。

 

 

10月・しもふりチューブ100万人突破

  ・霜降りバラエティ昇格記念

   せいやバンジージャンプ再挑戦

 

オールスター感謝祭終わり、突如予告されたしもふりチューブ100万人を祝うための生配信。リッチな焼肉屋さんで楽しそうに思い出を語る2人だが、終始通信環境が本当に悪く…笑

不思議な終了後も幻かと疑う声が噴出する中、ANNでは充実した様子で振り返る2人。本当に見たかったな…………コンビ芸人初の100万人突破をこんなにも何気なく経験していく彼ら、強い。

 

そして『霜降りバラエティ』の昇格を記念してドッキリで行われたせいやさんのバンジージャンプ再挑戦企画。

ゲストやお笑いで恐怖を紛らわせようとするも上手くいかず、台に上がるもなかなか飛べないせいやさん。

しかし、即興とは思えないラップとzoom事件、相方に対する只ならぬ思いを怒涛のように口にした後、「あいつにあんだけ迷惑かけたやんけ、」と静かに呟いて飛び降りた姿、未だに衝撃的で忘れられない。

せいやさんの深淵を垣間見たような、あまりに大きな出来事だった。

 

 

11月・しもふりチューブのAPEX企画がプチ炎上、色々なことが重なってナイーブになる

  ・『VS嵐』記念すべきラスト通常回に出演

 

いわゆる『原曲キーで歌わせて』事件。

100万人を突破したことでさらに注目度が高まっていた中で行われたAPEX企画。CODを主にプレイする粗品さんとの対抗もあり、普段のようにケンカノリなども織り交ぜつつ楽しくプレイ動画をアップするも、ケンカノリが曲解されプレステの本体が爆発するほどアンチコメントが殺到してしまった悲しき事件。

様々な負の要素が重なってしまい、一時期は何を食べても味がしないほど追い詰められてしまったせいやさん。

後に判明したことですがせいやさんは原曲キー回の翌日にドキュメンタルを控えていたらしく、どうにかしてギアを切り替えるために披露された『原曲キーで歌わせて』。

切ないリリックと今にも泣き出しそうな歌声。マイナスの感情すらメロディに乗せて届けてくれようとする姿に、どこまでも胸を打たれて。

せいやさんの不調は爆笑問題さんにも伝わり、シンパイ賞でも急遽取り上げられる事態に。

粗品は俺がおらんくてもやっていけるんですよ」と吐露した彼にスタジオ全員がはっきり首を振る信頼された様子、粗品さんの孤独を煽るニューヨークの2人、「太田さん一緒に住んでください!」と訴えるせいやさんと個人的に随一の神回だと思っている。

 

そして、10年以上の歴史の幕を閉じた『VS嵐』。普段のように多彩なゲームを行う最終回ということで、言ってしまえば誰もが出演したいような回。

そこで、以前嵐さんの番組内企画で尾田栄一郎さんの「天才」という指名を受けたせいやさんが抜擢。

この伝説的な回にしっかりと選ばれたせいやさんの運、休止前の嵐さんと濃い仕事ができたという彼の'''持ってる'''感が特に顕著な出来事だなと思っている。

また、思い出に残っているのがこの回で生まれたSixTONESジェシーくんとの友情。

ジェシーくんのギャグに乗っかったり2人で一緒にボケたりと盛り上げた共演から、後の霜バラ共演でその際のエピソードを語ってくれたジェシーくん。

互いの家でフリースタイルラップをしながらダンスしたり、ジェシーくんの舞台を観劇しに行ったり、SixTONESANNで生まれたジングル共演など、貴重な繋がりが出来た素敵な出演だったなと思っている。

 

 

12月・イニミニチャンネル開設

  ・ガキ使出演

 

あと数日で年明けという土壇場の年の瀬、突然告知されたイニミニチャンネル開設記念の生配信。

冒頭10分以上の「ふるいにかける」オープニング、真っ白な会議室でひたすらボケまくるせいやさんの芸人魂にめちゃくちゃびっくりしたことを覚えている。

今ではイニミニチャンネルも登録者数10万人を超え、色々なコンテンツが投稿されている。これからも楽しみ。

 

そして大晦日の恒例ガキ使。2年連続ゲームコーナーへの出演を決め、敢闘した2人。

個人的に、ガキ使はやっぱり芸人さんにとっての紅白という存在感があるので、毎年ポジションを持って出演している事実がめちゃくちゃ大きいと思っている。

いつかはコーナーを務める2人、もしくは有言実行、「SHIMOFURI MYOJO」として紅白に出演する2人も見られたらなと願う。

 

 

1月・爆笑ヒットパレードのメインMC

  ・今田耕司さんとのW主演舞台『てれびのおばけ』、R-1グランプリのリニューアルに伴う新MCに就任、ラストアイドル『君は何キャラット?』MVにセンター出演と立て続けにビッグ仕事が決まる

 

なんと28歳にして正月ヒッパレのMCをナイナイさんと共に見事に務め切った霜降り明星

漫才の披露、合間のトークはもちろん、せいやさんはダチョウ倶楽部さんの熱湯風呂にも挑戦したりと、もはやエグいとしか言えない。強。

1月は上記の通り本当に重大発表が相次いだ。

また、『新しいカギ』の特番初回が1月3日に放送。レギュラー化を見据えての特番で、せい子ちゃんやUzar Eatsで訪ねてくる太田さんなど現在も続くキャラが多数誕生した。

 

 

2月・『トムとジェリー』吹替え版の声優

 ・史上2組目、『ドキュメンタル』にコンビ参戦

 

元来からシルエットやキャラクター性が似ていると言われていた『トムとジェリー』、その吹替え声優を務めることになった霜降り明星

2人の声質や演技力が活きた見事な吹替え、着ぐるみのキャラクターと絡む霜降り明星がとにかくキュートだったな〜〜この共演(?)をきっかけにせいやさんがジェリーのTシャツをよく着るようになったのも嬉しい出来事。

 

また、千鳥さんに続く史上2組目のコンビ参戦となったドキュメンタル。

霜降り明星の面白さはもちろん、共に居ることを知らない2人が顔を合わせた瞬間のキラキラした衝撃と溢れ出す笑顔は本当に…………観ないと分からない圧倒的なワクワク。立ち会えて良かったな〜〜!と心から思ったのを覚えている。

前述の通り原曲キーのメンタルで挑んだせいやさん、「相方が1番のツボ」という特大ハンデを背負った粗品さん、2人とも敢闘お疲れ様でした。是非また見たい。

 

 

3月・R-1グランプリ司会を務める

  •EDWINのCMキャラクターに就任

     •『霜降り明星オールナイトニッポン0』

  最終回

 

2019年に粗品さんがR-1チャンピオンを勝ち取り、2020年にアシスタントMCを務め、2021年はコンビでメインMCを務めた霜降り明星の快進撃、凄すぎるな………改めて。

しかし不安定なタイムスケジュールや豪華な審査員にも関わらずコメントをもらわないネタ終わり、怒涛の巻きからウイニングランのネタ再放送など、構成上の問題が幾つかあり。初司会だった霜降り明星も少し批判を受けてしまった。

でも、2人の対応は本当に明るく、「初司会なんだから下手で当たり前」という素敵な様子。また、IPPONグランプリでの笑いに昇華するような盛大なイジりも話題に。

「R-1の〜〜MC〜巻きすぎ巻きすぎ♪

でも立派だ!若いのによくやった〜!」

本当にこれに尽きる。もし2人の気持ちがあるなら、また来年もMCが見られたらなと思う。

 

粗品さんの小栗旬さんみたいなビジュアルに衝撃が走りまくったEDWINコラボ。

せいやさんがこのコラボをきっかけにEDWINのTシャツをよく着るようになったのも嬉しい出来事。(2回目)

また、霜バラでのお決まり罰ゲーム執行人こと与那嶺さんがCMにまで進出するという過去類を見ないキャスティングに誰もが爆笑したのも思い出だ。

また、2年間ほぼ生放送でお送りしてきた『霜降り明星オールナイトニッポン0』の昇格による終了を伴って、リスナーさんを招待した大感謝祭を開催。この回を最後に、ポケットいっぱいの秘密は2021年9月13日時点で放送されていない。

 

 

4月・ボリウッドダンサーとしてラストアイドルとMステ出演

 ・『てれびのおばけ』瓦田役を熱演

 

このMステ、本当に何回思い出しても楽しすぎてめちゃくちゃいい思い出になった。ラスサビ前に小踊りしながら出てくるせいやさんに酒袋はもちろんリアタイしていた粗品さんも大爆笑。

真っ白な衣装が輝く初センターのボリウッドダンサーは眩いほどの笑顔で、忙しい中練習してきたダンスも完璧なクオリティ。

また、長い間友達になりたい人として挙げていたジャニーズWEST重岡大毅さんとがっつり絡むことに成功したり、タモリさんに開口一番イジってもらえたりと、ダウンタウンDXくらいスタジオで喋ったせいやさん。

相性の良さをめちゃくちゃ感じたので、やっぱり霜降り明星にはコンビで音楽をしてほしいな〜と思った。

 

また、本多劇場で上演された『てれびのおばけ』。個人的に舞台を観劇したのは初めてだったのだが、重たくシリアスなテーマにフィットして未練を残し亡くなったTVプロデューサー・瓦田役を見事に演じ切ったせいやさんに心から感動し、今も忘れられない一本になっている。

膨大なセリフ量もこなし、『憑依』という言葉が似合う鬼気迫る演技を魅せた彼。終了後のANNではチケット代を嘆いていた粗品さんも心を動かされた様子で感想を語っており、その後もまだ瓦田に憑依したせいやさんが見受けられるくだり、めちゃくちゃ面白かった。

 

 

5月・KOCエントリーをANN内で表明

  ・有料無観客配信『霜降り明星のサイコソーダ』がFANYチケットで月間1位を獲得

 

M-1を獲り、漫才師として確固たる地位を築いてきた霜降り明星。かつて『霜降りミキXIT』内のラップバトル企画で「次はKOC獲ろうぜ!」とかましたバースをなんと有言実行、十分すぎるほどの仕事量の中で2人はKOCにエントリーすることを表明。

先に宣言していたマヂカルラブリー・野田氏との3冠対決が必然的に発生し、お互い絶妙な距離感で意識し合うことに。

霜降りバラエティでも互いにコントを披露し、「やっぱりコントやな!」と口にする2組。

今年に入って続けてきた『霜降り明星のひでんましん』で月6本の新ネタを下ろし、真剣に賞レースに挑む姿、誰も真似できない凄まじいエナジーとスターだな…と感じさせる出来事だった。

また、コントのみを披露する初の有料無観客公演『霜降り明星のサイコソーダ』がゴールデンウィークの最終日に配信され、FANYオンラインチケットの売上ランキングで月間1位を獲得。

『サイコソーダ』とは、ポケモンにおける体力復活のアイテムらしく。劇場をなかなか稼働させられないよしもとに対しての恩返し、という意味も込めたと語る2人、恰好良すぎた。

 

 

6月・イニミニチャンネル初めての生配信に粗品登場

・オトラクションの罰ゲームから『ラヴィット』生出演、番組史上初のオープニング漫才を披露

 

ANN内でファンの見方に対するコメントがかなりの批判を集め、見守ってきた酒袋さんも多く切り捨ててしまう事態に発展。

事態収束のため、急遽行われたイニミニチャンネルでの生配信、ゲストは粗品さん。

2人で生卵を飲み、クレイジートークかましせいやさんプレゼンツのオリジナルすごろくに全力で挑む姿を見て、敵わないな…と心から思ったことを覚えている。

結局2人で笑ってしまうことは不可抗力なんだ、と気づかされたのと同時に、これからもやっぱり応援したいと思った。思い出深い配信。

 

また、これも個人的にめちゃくちゃ大きかった『ラヴィット』生漫才披露。

『ラヴィット』といえば4月から「日本でいちばん明るい朝番組」を掲げて放送されている川島さんMCの大・お笑い大喜利ライブ。

ずっと霜降り明星には出てほしいな〜と思ってきたところ実現した出演、さらには生漫才。

人生であんなにもテンションが上がった朝はまだ経験していない。

キラキラと輝くような2人が『ラヴィット』でしか披露できないオリジナルネタを魅せ、スタジオは大盛り上がりに。

自由すぎる大喜利にどんどん振ってくれる川島さんと楽しすぎた2時間だった。

 

 

7月・粗品のプチ炎上事件

  ・KOC1回戦突破、「ベストワン」内でマヂカルラブリーとと共に言及

 

KOC、日々の仕事など過労も重なってか、なにかとANN内での失言が相次いだ上半期。

特にこの時は燃え広がり、個人的にもさすがにデッドラインを踏んでしまったか…という感触があった。

しかしせいやさんのフォローは本当に丁寧だった。すぐに踏み外したことを理解して軌道修正を図り、冷静に場を把握していた様子、しっかりと評価されるべき手腕だったと思う。

霜降り明星、ひいては粗品さんの相方が彼で良かったな〜〜と心から思った。

そしてせいやさんの存在の大きさ、温かさが沁みた。どうか互いにストッパーであってほしい。

 

また、感触を掴むために「1番難しい」と語っていたKOC1回戦を突破。

オリンピック開会式の真裏に行われた「ザ・ベストワン」内で、2組のトークが実現。「ダサ坊!」と煽る野田氏と「2回戦で落ちろ!」と応戦する霜降り明星、「俺らシードだから2回戦ないのよ〜」と余裕すぎる村上さんのプロレスが本当に面白すぎた。

 

 

8月・番組史上初、せいやさんピンラジオ

・『新しいカギ』内でゴリエちゃんとスペシャルダンスを披露

 

粗品さんのワクチン副反応による発熱で急遽放送されることになった『イニミニ ANN』。なんと番組初イベントの前日でしたが、前頭葉が溶けるほど全力で頑張り抜いたせいやさん。

母に捧げるバラード」を軸に腰を抜かすほどの引き出し量のモノマネで2時間ボケ続け、最後はメールを食べながら走る姿は、ミクチャがなくても躍動感が伝わった。

 

また、『新しいカギ』が10月から土8に昇格されることが発表。番組内でせいやさんと松尾さんがゴリエちゃんとのスペシャルダンス企画に挑戦した。

ボリウッドダンスの難易度を越える速い曲に苦戦しながら、普段の楽屋でも必死に練習していたせいやさん。

「下の世代にバトンを渡したい」「みんなで成功させたい」と語る彼の責任感とスター性が滲み出ていて、めちゃくちゃ素敵だった。

本番も見事に踊りきり、特別な3時間スペシャルに。『新しいカギ』の良さも深まるような企画で印象深い。

 

 

9月・KOC準決勝にて敗退

  ・有料配信『すべらない話』にてMVSを獲得、2冠となる

 

9月、前半にして起こった出来事が濃すぎる。

KOCは残念ながら準決勝にて敗退し、2人の戦いは幕を下ろすことに。

3冠対決の中、見事に勝ち抜いたマヂラブの2人は直後のインタビュー記事で「優勝したら『ネタ全部粗品が考えました』って言ってあげようと思います(笑)」「せいやに演技指導をしてもらったということにします(笑)」とあまりにも胸熱なコメントを。

そんな2人に明るくアンサーを返した霜降り明星もまたアツく、またこれからも続くサクセスストーリーに期待が膨らむ。

 

シンパイ賞の終了、霜降りバラエティの時間帯移動など暗いニュースが少し続いた中で突如差し込んだ光、せいやさんのMVS2冠。

錚々たるメンバーの中、満場一致でMVSに指名され、視聴者票も含め3冠。間違いなくすべらない話の新エース、これからも色んな媒体で発揮していってほしいし、巧みな話術が認められてほしいと願う。

 

 

28歳、濃い………………また、日々の番組出演でもトーク中に焦ったりするような所をほとんど見なくなったり、緊急脱出だと語っていたクレイジーマンの出現率もかなり低くなったりと芸人としてのスキルが凄まじく磨かれている。

 

そして今年もまた、楽しく明るい景色を見せてくれる期待しかない。

芸人になってくれて、こうして出逢えて、本当に良かったです。

ずっとずっと応援させてくれよな!

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雨降って地固まり、星が降る

地盤ババンバンバン、エンドレス安田記念せいやdopeness、フランス語バージョンとカラオケ、処女作と水の漫才から、1年!

 

いわゆる酒袋(又の名をハゲタコ)をしていると、「これは歴史に刻まれるな〜〜」という瞬間に日々遭遇することがある。

もう1年前とは思えないくらい記憶に鮮やかな2020年6月19日もまた、間違いなく霜降り明星史に刻まれている。

 

2人を彩る、数多ある強みの一つは「期待値を圧倒的な形で超える」というものだと思う。

 

図らずも2020年のプラネット賞から「年間賞」「話題賞」の獲得した、伝説の「ポケットいっぱいの秘密」回。

「特に何もありませんでした。」とは、あまりに熱くて、狂気で、思えない。

 

振り返ってみれば、あの日の開始前からもう、語り継がれるような回になることは予見されていた。

せいやさんの言葉を借りると「恋の大失敗」事件があって、普段ラジオを聴かない不特定多数、有名人、ひいては野次馬も含めて、期待値はめちゃくちゃ高まっていた。

かくいう私も初めてそのニュースを聞いた時、ラジオでの触れ方に結構懸かっているだろうな〜という感触を覚えている。

 

開始の午前3時。

いつものようにスタジオから見える空は真っ暗で、ラジオブースの灯りが2人を照らしていて。

待機画面から生中継に切り替わった瞬間流れる「ポケットいっぱいの秘密」と、「ぷんぷんぷんぷーんやないねん!!」というツッコミ。

そのツッコミを正面から浴びたせいやさんの笑顔が、とても明るかった事を鮮明に覚えている。

絶対に不安はあったと思う。

笑いたい気分であるはずもないのに、リスナーを笑わせる戦場に立つ。きっと話すことすら辛いような、憔悴した心情で。

だけど彼の笑顔はものすごくキラキラしていた。それは普段、2人でいる時に見せる、的確なツッコミが来たはにかむような笑顔。

異脳が憑依した瞬間なのか、粗品さんのツッコミに心から笑えた瞬間なのか、せいやさんにしか分からない。

でも、とにかく心強くて、眩しかった。

そして突入するイニミニな異脳芸の宝箱。

感覚で言うと、ディズニーランドにある「プーさんのハニーハント」という「眠っているプーさんの夢の中に突入して、現実や記憶の狭間をぐるぐる彷徨う」アトラクションに近いものがあったと思う。

耳の中を次々と通り過ぎていくボケとツッコミ。天才的な記憶力によって紡がれる再現、上手くいかなかった時の漫才、安田記念に乗せた全ボケの走馬灯。

意味は分からないのにとにかく面白い、という感覚。ずっと揺さぶられているような時間。

 

始めはどこへ進むのか分からない。外も先行きも真っ暗な中で、笑いの渦に全員が揺さぶられて、爆笑していく内に、外の風景がどんどん明るくなっていく。

特に、処女作の漫才を終えた後、せいやさんを後ろから照らす窓が綺麗に白んでいた。f:id:tamiri-myojo:20210306214020j:image

人間が操ることはできない条件すら、見事に味方につける様子はもはや1本の作品。

2人が生み出す笑いに夢中になっていく間に、TLの雰囲気もみるみる変わっていった。

 

そして霜降り明星オールナイトニッポン0を象徴する楽曲となった『ポケットいっぱいの秘密』も、終了後にトレンド1位となって飛び交う反響の中、歌詞に対する感嘆が多く見られた。

偶然とはいえ私もすごく惹かれ、言い表せない作品的な部分だなと感じていたのだが、

12月26日Creepy Nutsオールナイトニッポン0で、M-1のプロモーションビデオに使われた「板の上の魔物」という楽曲を語る際のRさんの言葉が答えのような気がしたので紹介したい。

「『客がパンパンでもスカスカでもぶちかますだけ』ていう歌詞ね。ここって今のご時世をめちゃくちゃ的確に表現したみたいになってるんですけど、この曲去年に作った歌なんですよ。でも魂込めて作品作っとったらこういう事起こんねんな〜、たまたまリンクするって事が起こっちゃう訳ですよ!」

これだな、と思う。膝を打った。

 

「ひみつ」が「ないしょ」にされなかったせいで、「だれにもいわないでね」が守られなかった切なさ。

後に粗品さんが「なんか見かけたで、今までポケひみやってたんもこの日のためやったんかみたいな!」て笑っていたのが、Rさんの言葉と重なる。

そしてもう一つ伏線めいているのは、せいやさんが放ったボケが今の活動にもたまたま繋がっている。

少し前に流行った和牛さんの「ありがたいですね〜〜」モノマネも、当時は「タ〜ミネ〜タ〜♪」とネタの引用をしてたし、ミスターサスケさんの名前を出しまくっていたら2020年の年末SASUKEに出場していた。

エンドレス鎮座ラップもYouTubeでよくフロウが飛び出したり、Rさんとのバトルや「サントラ」歌唱に繋がった件、小林社長のモノマネをしていたらコーナーになってスペシャルウィークにお越し頂き、「笑っていいとも!」の再現で太田さんの「荒れろ荒れろォ!!」が完璧にハマったことからせいやさんのモノマネレパートリーにしっかり追加された。

 

話題を呼んだこの回がきっかけとなり、せいやさんのポケットの中は、日々さらに膨らんでいる。新しいものを増やしながら、現存のものも形を変えながら。

普段のバラエティや「ドキュメンタル」でも、ポケットの引き出し量が本当に桁違いなのだ。やっぱり凄い。

 

もう一つ思い起こされるのは、『粗品版ポケひみ』、せいやさんの体調不良を前代未聞の「1人ツッコミ」で乗り越えた8月14日の粗品ピン回である。

霜降り明星は、2人のノリでもよくあるように「じゃない方」という概念がとことん無い。

ゲストが入ると逆にテンポが落ちてしまうくらい、2人の掛け合いは完璧。だからこそ、2週続いたせいやさんの休みという事件に、正直面白さが落ちるのではないかと危惧されていた。

しかし杞憂だった。

 

粗品さんが2時間読んだメールはなんと1000通、総メール数は50960通。ニッポン放送のメールサーバーはなんと2回ダウンした。

また、BGMの選曲も頭文字を取ると「SEIYA TINPO」になっていた。正直終了後にこのセンスを知った時は1番衝撃を受けた事を覚えている。

これもまた、あの日の事件が無ければ生み出されなかった笑いだ。

歌詞まで霜降り明星と関連付いていてグッと来たし、ドストレートなイジり方なのに手の込んだボケでマイルドになっている技術は本当にさすがだな〜と感動した。

そして何よりも、せいやさんが気付いた反応をスタッフさん方、リスナー、粗品さん誰もが心待ちにしているメッセージが溢れているのだ。

大ピンチも霜降り明星ANN0チームらしく精通した音楽で花を添えて乗り越える姿勢、本当に格好良いと思う。

 

ハゲタコ連発、「おもんないメール送ってくんな!!」多数、しっかり光るワードセンスの才能、リスナーを引き込む気迫。ラストのツッコミは痛いファンを絶叫で斬って終了した2時間。彼らしさが、凝縮されていた。

 

ポケひみは、6月19日までとにかく純粋にクレイジーなコーナーとして異彩を放っていた。

しかしその日を機に、霜降り明星の『最終奥義』として完成したような気がする。

たとえ緊急事態が起こっても、誰も真似できない唯一無二のカードを切れる霜降り明星

戦闘力は桁違い。

またポケひみと遭遇できるかどうかは分からないけれど、リアルタイムの2時間ポケひみは間違いなく忘れられないな〜と思うのだ。

 

あのポケひみ回以降。

霜降り明星は、例の事件によって増えたピンチを、どんどん乗り越えてきた。

霜バラのバンジージャンプ、『てれびのおばけ

』と重なった裁判、3本飛んだCM、何よりせいやさんの純粋な恋心。

 

しかし、見取り図の盛山さんが弟分のせいやさんに贈った「これでせいやの芸人としてのピースは全部揃った。もう最強や」という言葉に、彼が得たものもまた少なくない事が証明されている。

 

『生きるのが下手』な彼らから(割と頻繁に)繰り出される「APEXのノリかノリじゃないか論争」や記憶に新しい「2021528の変」など、小さな炎上は幾つか起こったりもした。

だが、あの事件すら吸い込んでピンチを笑いに変えることができた2人の前では、極めて楽観的なものに見える。

結局、2人なら全てが笑いになってしまう。

良くも悪くも、無敵である。

イニミニマンとスパチャおばけ、又の名を霜降り明星

その一等星の軌道を見守っていたい。

 

 

 

原曲キーのレンジャーとヒーローとギター

『原曲キーで歌わせて』。

霜降り明星オールナイトニッポンは、2020年、いくつの伝説を作るんだろう。

色んなことを味わって、乗り越えて、戦ってきた、芸人霜降り明星せいやの情熱。

 

無秩序に、止めどなく溢れる言葉やメロディなのに、歌詞の一言一言、どんどん移り変わっていく曲風が、何よりもリアルにせいやさんの心情を物語っていて。

 

明るいコードから切ないアルペジオ、素直な叫びや柔らかい歌声。

お笑いを愛し、お笑いに愛された男・せいやさんも多面性のある人の子で良かったなと思ったし(?)、少しでもラジオでそんな姿を見せてくれて、1番に私は安心した。すごく。

 

何度も聴いて、少しだけ、思ったことを書きたました。クオリティなど求めないでくれ給ふ。

 

『お前に伝えられない

お前は俺に伝えるけど

俺は恥ずかしいからメロディにしか乗せられない、だから原曲キーで歌わせて』

 

私はこの一部分に、ものすごくせいやさんらしさを感じた。

正直に感謝や愛情を伝える粗品さんに、照れていたり「ようシラフで言えるわ!」と笑っているせいやさんをよく見たことがあったから。

 

せいやさんのお笑いは、一言で表現すると「エネルギー」だと思っている。

 

せいやのなんなんじゃそりゃ、単語ダービー、モノマネ、彼のピンネタは常に内面から溢れるお笑いのエナジー、熱量に満ちている。

そんな芸風からも、世間では理性的な粗品と本能的なせいや、と見られていることが多いと思う。

一方、実際は真逆。

マネーエンターテインメントとしながらも、

平気でギャンブルに大金を賭けたり、ファンにもすぐ怒ったり、甘えたり。

好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと素直に表現できる粗品さん。

一方、せいやさんは本当に長男気質。

これに尽きる。

溢れるリーダーシップや人懐っこさ。

弱みや本音をあまり見せない所。

全てを笑いに変換するストイックさ。

そして、強すぎるくらいの責任感。

 

自責的なせいやさんの様子を見かけるたびに、危うくて心配になることが何度もあった。

 

例えば先日、せいやさんがラジオに遅刻してしまった時。

爆笑している粗品さんにボケることなく、土下座しながらブースに入ってきて、服装もインナーに裸足。

リスナーさんのメールから生まれた「罰ゲームで陰毛を抜く」ノリ。モめる事を想定していた周りとは裏腹に、せいやさんは驚くほど冷静で。

「これでやっと埋め合わせできる」

「本望ですわ」

「これで償えるなら…20本でいいですか?」

その後、淡々と抜き出したせいやさんを周りが止めるという見たことない流れになった。

 

そして、記憶にまだ新しいバンジージャンプ

zoomの件あった、zoomの件あった、と何度も自分に言い聞かせて、最後。

「あいつにあんだけ迷惑かけたやんけ、」

そう言って飛んだせいやさん。

 

そんな彼が問うた、

「人に迷惑かけながら生きてもいいですか」

その言葉はあまりにも重くて。

並々ならぬ想いがこもっていたと思う。

 

『自分にしか冷たくない』せいやさんはすごく強い人だ。

太陽みたいに誰にでも明るくて優しくて、なのに自分には責任感で冷たくしてしまう。

 

あの一件の後に生まれた伝説のポケひみ回でも、せいやさんは想像できないほど辛い思いを秘めていたはずだ。

だけど、周りに心配をかけたくなくて。

霜降り明星せいやとして、思いっきりお笑いを貫いた姿は、誰よりも格好良かった。

いつか、2人が言っていたことがある。

 

「あの日がラジオ最後になっても、おかしく無かった」

「ワンコインものまねも記事出る前日が最終回やと思った。やから粗品さんにも出てもらって」

粗品さんのことをこんだけ近くで見れるのも最後やと思って。握手して、粗品さんが乗ったタクシーが出て行くんをずっと見てました」

 

せいやさんが命を燃やすようにお笑いに挑んできた矜持と、刹那な考え方が滲み出ていて。

彼のどこか冷めている要素はこういう所なんだろうなと気付かされた。

 

もう一つ、繋がりを感じたこと。

粗品さんが発表した過去6曲には、随所にせいやさんらしい歌詞が登場する。

誰かを指先で、大丈夫という言葉で救いたいという想いが込められた「#みどりの唄」という楽曲には、

 

『丈夫に見えて丈夫じゃない』

『曲がらない心 真っ直ぐなの』

『よく食べてよく寝る』

『人より家族と仲良し』

 

と、温かな言葉が並ぶ。

誰よりも頑張っていることを知っている相方に粗品さんもまた、音楽の力を借りて「大丈夫」と伝えた。

せいやさんと同じように。

 

また、「君」「Mr.C」「ハニー」など、様々な二人称が用いられる中、粗品さんの処女作

「ビームが撃てたらいいのに」の歌詞には

「助けてレンジャー!」

という二人称が登場する。

もしもこの楽曲が、せいやさんとコンビを組む前の粗品さんがお笑いをしたい、そして『相方(=レンジャー」を探しているとして。

そしてせいやさんは、

「いつもお前はヒーロー」と言った。

お互いがレンジャーで、ヒーロー。

助け助けられ、補って、片方の翼になる。

恰好良くて、最強で、最高に素敵だと思った。

 

せいやさんは少年漫画の主人公だ。

周りに起きること全てを笑いに変えられる天才。凄まじい才能。

常に誰かを笑わせようとする姿勢、本当に尊敬する。

だけど、弱音も、素直な気持ちも、明るさで無理しないで見せてほしいと思う。

ひたむきで、真っ直ぐな霜降り明星2人のお笑いで、これからもたくさん笑いたい。

 

元気で笑顔で自由な、原曲キーのままでいてください。

 

霜降り明星、これからも応援させてくれよな!!!!

せいやさんなら大丈夫。

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『第7世代のミラクルボーイ』が放つ明星的才能

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せいやさん。

お誕生日、おめでとうございます。

『日本酒』という目標を掲げてスタートした2020年。

大ピンチも幸運も次々と起こるせいやさんを見ているのは、本当にわくわくさせられる。

まさに少年ジャンプの主人公そのもの。

毎分毎秒、彼を取り巻く世界は目まぐるしく 回っている。

 

そんなせいやさんを一言で表現するなら、私は「天才」という言葉を選びたい。

 

あの『ONE PIECE』作者・尾田栄一郎さんが「天才でしかない」と評したのも記憶に新しいように、今や彼が天才なのはじわじわと認知されてもいて。

 

そんなせいやさんが天才たらしめる理由、その才能とは何なのか?

溢れる才能の中から、恐れ多いですが一端の酒袋が3つ紹介させていただきたいと思っています。

 

1、【記憶】の天才

せいやさんは記憶力が良い。

しかし、そう一言で言ってしまうとほんの少し語弊がある。

せいやさんの代表的な【記憶】の能力で言うと、

・「笑っていいとも」最終回での出演者のやりとりを覚えている

・2時間強の映画を丸一本再現できる

武田鉄矢さんの往年の名作を暗記して披露

 できる

・10年前の粗品さんとの会話を覚えている

など、類稀なエピソードがたくさんある。

 

また、昭和にまつわる歌謡やレトロへの記憶量も尋常ではなく、冠番組などでは高齢の方とも対等に渡り合う姿を見せている。

 

一方。「生きるのが下手で有名なせいや大先生」というワードがあるくらいの彼は、切符を買って改札で通す数歩で切符を無くしたり、

自転車の鍵を無くしたり、解凍しようとしたハンバーグを机の下に忘れてパンッパンにしたりもする。

また、最近アップされた「しもふりチューブ」では、なかなか昭和俳優・女優の名前が出てこず悔しがる一面も見せていた。

 

こんな対比的なエピソードからも、せいやさんには「記憶力が良い」という抽象的な表現よりも、「0から1」型の天才ではなく、圧倒的な「1から100」型の天才、という表現が似合う。

 

何も無い畑に蒔くための種を発明する才能と、蒔かれた種を大きく育てる才能。

 

せいやさんの脳には常人を超えた莫大な量の【記憶】という名の引き出しがあるのだと思う。

その数があまりにも多すぎて、手がかりのない状態で、人の名前や次にやることを思い出すのが難しかったり、何かのきっかけが無ければ

どれが今必要な情報なのか分からないのではないか。

だけどその引き出しを引く取っ手やハンドルがあれば、関連するものも一緒に引っ張り出して、色鮮やかに記憶を再現できる。

個性が勝負でもある芸人さんの中で、せいやさんの秀でた記憶力は強い武器の1つだと思う。

 

2、【狂気】の天才

彼の【狂気】の才能の最たるは、圧巻の『憑依力』と、『異脳』と呼ばれる第2の脳。

これに尽きる。

 

せいやさんの『憑依力』を構成するものとして、まず〔動き〕。

面白い動きを瞬発的に生む発想力と、中高のサッカー部で培われた、劇場何ステージ分もの動きをこなしたり、伝説の2時間ポケひみ回を走破する体力。憑依し続けられる持続力。

 

そして変幻自在な〔声〕を支える声帯がめちゃくちゃ広い。数百のモノマネレパートリーを見ていても、1人の人間とは思えないほどの多彩な声を操る。

 

あとやっぱり〔表情〕。せいやさんは本当に表情豊かで、見ているとずっところころ移り変わっていく。「笑う」「怒る」という一つの感情でも、表情のバリエーションはいくつあるんだというくらい。無意識のうちに、気持ちをリアルに表情で表す術を発揮しているのだと思う。

 

「記憶力」が凄まじくても、外に出して表現しなければ笑いは生まれない。

アウトプットに必要な「動き」「声」「表情」という3つも最高に優れている、つまり

『憑依してアウトプットする』能力も持ち併せているせいやさんだからこそ、全てがばっちりとハマって、臨場感溢れるエピソードトークが生み出されている。

 

『すべらない話』MVSを最年少24歳で獲得したことからも、記憶と憑依が圧倒的なせいやさんのトークは本当に素晴らしいことが分かる。

また、話題になった『テセウスの船』真犯人役でも、普段とは全く違ったオーラを纏っていた。

せいやさんには本当にお芝居が向いていると思うのでたくさん経験していってほしいし、優れた憑依力をばんばん披露してほしい。

 

また、『異脳』とは脳のリミッターを外したような状態らしく。「単語ダービー」や「せいやのなんなんじゃそりゃ」などのピン芸、

ANN0リスナーに知らない者はいない伝説のコーナー「ポケットいっぱいの秘密」は

『異脳』によって披露されているという。

 

『異脳』は「語彙の情報量」であり、

「言葉」の狂気。

単語ダービーや面白○文字、「酒袋」や「第7世代」など今では馴染んだ新語を発明したりと、凡人では到底思い付かない発言をものすごい角度から放つ。

また、creepy nutsさんが訪れて下さった霜降りミキXIT、オールナイトニッポンで披露されていたように、せいやさんはラップが上手い。

 

「すまんチーズのこと考えてたわ」

「明日も明後日も来年も 目輝かして

2人で死んでいくんだよ!!」

 

エグすぎるパンチライン。考えて発したものではなく、『自分でも自分の脳みそを制御できない』という状態から生まれた刹那的なワード。

思い付いた単語をリズムに乗せて口に出す、そんなラップはせいやさんにとても向いていることが分かる。

 

少し脱線するが、霜降り明星は、音楽的な才能も群を抜いて優れているコンビだと思う。

昭和歌謡からアニソン、ボカロ、ヒップホップ、最新ヒットまで網羅しているうえに造詣も深く、2人ともギターが弾けて歌も一級。

緻密な作曲ができる粗品さんと大胆にいろんな言葉を織り込んで作詞ができるせいやさんなら、絶対に伝説を作ることができる。

凄まじいものが生まれると思う。

これからも続く芸人さんとしての人生の中で、ぜひ2人の名前がクレジットされた楽曲を聴きたいと願っている。

 

そして、「せいや」を語るのに欠かせない別人格「クレイジーマン」。

(最近は「霜降りミキXIT」でなぜかフォーカスされることが増えている)

見ていると、クレイジーマンはせいやさんの「非常装置」「切り札」的な位置づけで発動していることが多いと思った。

トークを落とすのが難しいとき、痛い所を突かれたとき、オチが見つからないとき、

笑いを必ず生み出せるクレイジーマンは強すぎるし、ギリギリの所で現れるからこそめちゃくちゃ面白い。

ストレートに言うと角が立つような発言を柔らかくする緩衝材のようなキャラでもあり、現れるだけで見せ場になる「必殺技」でもあると個人的に思っている。

 

3、【愛嬌】の天才

相方の粗品さんが、凄い所のラストにも挙げた「愛されるキャラクター」。

せいやさんのことを見ていると、日々この才能が随所に滲み出ているなと思う。

 

本当に所謂「天性の才能」。

石川晟也の全てが、たくさんの人に愛される要素だらけだ。

まんまるなフォルム、くりくりした瞳、そして太陽みたいに眩しい笑顔。

そんな可愛らしい見た目と、男前で器の大きい、長男気質と弟(赤ちゃん)らしさを併せ持つ圧倒的'''陽'''な性格が相まって、とことん

「ええ奴」。好かれまくる。

 

冷静でクールなキャラ、「尖ってる」と誤解されてしまいがちなシャープな見た目の粗品さんの相方として、せいやさんの存在は最高の中和効果を生む。

 

また、霜降り明星のボケ担当としても、

普段のバラエティで見せる、大衆受けするような明るいボケはもちろん、ボケが渋滞した場面では秀逸な例えツッコミで場を整えたり、

「お笑いG7サミット」では『異脳』が発揮されたコアなボケを魅せたりと、多岐に及ぶ笑いを器用にこなす。

 

先日の「サンジャポ」でも、田中さんの代打というイレギュラーな状況の中、初司会を堂々と務め、粗品さんだけでなくせいやさんもばっちりできることを証明した。

 

粗品さんが「俺やったら大ダメージ」と話す例の一件も、せいやさんの素のキャラクターが大いに影響している。

たくさんの人がオープンに弄れるネタになったのは、一件の内容、彼の内面、屈しないことを示した強さ、色々な条件が奇跡的な確率で重なった結果。

せいやさんには笑いの神様がついている、改めてそう思わされた一件でもあった。

 

 

2020年の上半期と少しでも、笑顔の似合う『ミラクルボーイ』の身に起こる事件は尽きない。

心の底から幸せそうな姿も、心ない言葉に傷付けられても必死に乗り越える姿も、画面の向こうから見てきた。

きっと、その向こう側ではさらに想像できないほどの激動があったはず。

 

そんな事件たちや過去の『貧』エピソード、大変な学生時代、これからの大成功やちょっとした失敗、たくさんの幸せ。

マイナスもプラスも何でも吸い込んで、どんどん大きくなって、エピソードトークに変身させて。『笑い』という明るいエネルギーに昇華するせいやさんはカービィみたいだ、といつも

感じる。

そんな彼はきっと、別の道を選んでも必ず幸せになっていたと思うけれど。

霜降り明星 せいや』として芸人さんになってくれて、本当に嬉しいなと思う。

だってめちゃくちゃおもろい。

せいや』という生き様全てが最高におもろい男の隣には、また最高におもろい『粗品』という相方がいて。

そんなコンビ、おもろいに決まってる。

2人で最高に幸せになってほしい。

28歳も応援させてください。

せいやさんなら大丈夫。